大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和37(オ)915 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人中村喜一の上告理由第一点について。

所論は、原審判決が、上告人の主張、立証した間接事実について、判断を加えな

かつたのは、判断遺脱、または、理由不備の違法がある、という。

しかし、第三者異議の訴においても、所論のように、当事者の主張立証した間接

事実の存否について、かならず判断しなければならないものではなく、上告人の主

張にかかる間接事実の存否について判断を加えないからといつて、ただちに、判断

遺脱または理由不備の違法があるとは、いえない。論旨引用の判例は、本件に適切

でない。

そして、原審判決(およびこれに引用する第一審判決)挙示の証拠によれば、原

審判決(およびこれに引用する第一審判決)の認定事実を肯認できないわけではな

く、所論のように、判断遺脱ないし理由不備の違法がありといえない。

所論は、ひつきよう、原審判決のした証拠の取捨選択、事実の認定を非難するに

帰し、採用しがたい。

同第二点について。

所論は、原審判決が、株式会社D材木店から被上告人に対する木材の引渡を認め

たのは理由不備であると主張する。

しかし、原審判決(およびこれに引用する第一審判決)挙示の証拠によれば、原

審判決(およびこれに引用する第一審判決)の認定したとおり株式会社D材木店か

ら被上告人に対し本件木材を引き渡した事実を認定することができる。

所論は、結局、原審の専権たる事実の認定を非難するに帰し、採用しがたい。

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同第三点について。

所論は、被上告人は農業を本業とし木材経験がなく資産もとぼしいから、本件木

材を転売の目的で買い受けることはありえない。にもかかわらず、原審判決が被上

告人が転売の目的で買い受けた旨認定したのは、理由不備または経験則違背である

という。

しかし、所論のような事情があるといつて、被上告人が転買の目的で本件木材を

買い受けることがありえないというわけではない。

原審判決(およびこれに引用する第一審判決)挙示の証拠によれば、被上告人が

転買の目的で本件木材を買い受けたとの事実の認定を是認することができないわけ

ではなく、所論のような事情について原審判決が詳細に説示している判断部分も、

これまた、首肯するに足る。

所論は、ひつきよう、原審のした証拠の取捨選択、事実の認定を非難するに帰し、

採用しがたい。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとお

り判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 横 田 正 俊

裁判官 河 村 又 介

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

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